Q1.事業承継の対策を怠っているとどうなるのですか?

実は、非常によくあるパターンのひとつですが、問題は深刻です。結論的には、最悪の場合、事業承継もできずに、多額の納税負担が生じる場合があります。

Q2.なぜ、事業承継の対策が遅れるのですか?

確かに、この事業承継というものは、その対策が早ければ早いほど良いのにもかかわらず、一般的にはその対策が遅れがちです。
その理由は、次の通りです。

(1)経営者にとって遠い将来の話しと思われがちで、優先順位が下がる。
(2)経営者自身が会社での影響力を保持したいがため、問題を先送りにする。
(3)場合によっては「社長の死」を想起させる問題であり、周りの者が言い出しにくい。

しかしながら、Q1でも述べたように、最悪の事態を逃れるためには、できるだけ早いうちに対策をとらなければだめなのです。

Q3.財産の分配で注意する点を教えて下さい。

次の二点を注意して下さい。

(1)後継者への株式等の支配権の集中
(2)後継者以外の相続人への配慮

特に(2)については、遺留分がありますので注意して下さい。

Q4.遺言を利用しようと思いますが、気をつける点を教えて下さい。

遺言を利用することで、後継者の株式等を集中させることが可能になります。
遺遺言には、「自筆証書遺言」と「公正証書遺言」の二つがあります。
後々の紛争防止のためにも、「公正証書遺言」にされることをお勧めします。

Q5.遺留分って一体何ですか?

遺留分とは、配偶者者や子供等の法定相続人に最低限度の資産承継の権利を保障する民法の制度です。
分かり易く言うと、遺言等で「××に全ての遺産を長男に引き継がせる」と遺しても、後々トラブルになる可能性があるということです。

Q6.株式等の財産を生前贈与しようと思っています。良い方法はありますか?

「相続時精算課税」を利用する方法があります。
相続時精算課税とは、被相続人が所有する財産については、贈与の時に課税するのではなく、相続の時に合わせて“精算”して課税する制度です。

ただし、気をつけたいのは、何でもかんでも、相続時精算課税を選んではいけないということです。場合によっては、譲渡など他の方法の方が良い場合もありますので、ここのところは、是非、ご相談下さい。


Q7.会社法を活用した事業承継を考えていますが、具体的にはどんな方法がありますか?

大きく分けると二つのケースです。
(1)株式の集中及び分散防止
1.分散した株式の買取り
会社による自社株式の取得(いわゆる金庫株の活用)
2.取得条項付株式への転換
一定の事由が生じた場合、会社が自社株式を買い取る制度の導入
3.相続人等に対する売渡請求条項の設置
相続が生じた場合、会社が相続人に対し自社株式の売渡請求を行うことが可能

(2)種類株式の活用
1.議決権制限株式の発行
株主総会で特定の議決権が制限された株式を発行する
2.拒否権付株式の発行
株主総会において、特定の決議事項について拒否権を持つ株式を発行する

以上、主な方法を列挙しましたが、どの制度を導入すべきかは、ケースバイケースですので、税理士などの専門家と協議の上、十分な検討をされることをお勧めします。


Q8.MBO(Management Buy-Out)について、詳しく教えて下さい。

MBOとは、後継者となる会社の経営陣(マネージメント)が、株式を買い取って経営権を取得する方法です。
株式買取り資金については、経営陣の能力や事業の将来性を担保として、金融機関の融資や投資会社の出資等を受けられる場合があります。

ただし、融資などでMBOを行うときには、今後の事業運営を見据えた上で、貸借対照表を中心とした財務戦略が必要になります。


Q9. EBO(employee buy-out)について、詳しく教えて下さい。

EBOとは、従業員による事業の買収や経営権の取得のことです。
中小企業など中心に、よく事業承継で行われる手法です。
具体的には、従業員持株会を設立し、この持株会を中心に会社を運営して行きます。MBOに比べて、一人当たりの出資金が低くなるので、実務的にも有効です。

ただし、持株会の運営がうまく行かないと、事業運営にも支障をきたしますので、持株会の運営規則が大切になってきます。


Q10.M&Aを成功させるポイントを教えて下さい。

一言で言うと、会社の事業価値をいかに向上させるかにあります。
そのためには、次のようなことが重要になります。

(1)ビジネスモデルの精査
(2)遊休資産等の処分
(3)セールスポイントとなる会社の「強み」を作ること
(4)業務の仕組みを本当の意味で“法人化”すること
(5)社長と会社との関係を整理していくこと
(6)就業規則等各種社内マニュアルの整備
(7)株主の整理

これ以外にも様々な疑問がお有りかも知れません。
とにかく、事業承継でお悩みの方は、是非、私にお問合せ下さい